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2001年よりホームページ制作を業務として取り扱いはじめて、2数年が経ちました。
ホームページ受注案件数も累計3000件を超え、その中には当然事故やトラブルもあります。
この記事は以下の方に参考になると思います。
- ドメイン管理指定事業者に連絡が繋がらず転出できない
- レンタルサーバー会社に連絡が繋がらずドメインの転出ができない
- ホームページ制作会社に連絡が繋がらず転出できない 、どのレジストラと契約しているのかわからずドメインの再利用ができない
ドメイン取得を行なった業者に連絡がつかない
先日、弊社にてホームページのリニューアル依頼を下さったクライアント。リニューアルと同時にレンタルサーバの移転も行うことになりました。無事にデザイン・書き出しも終え残るはドメイン・サーバの移管をするだけの段階でしたが、現サーバ管理会社に「S社」に一切の連絡がつきませんでした。「S社」はドメインの指定事業者でもあるレンタルサーバ会社であり「S社」の許可なしに移管はできません。
JPを管理する指定事業者とは「ドメイン名登録申請やDNS登録申請などの取り次ぎを行う事業者」を意味します。JPドメインは株式会社日本レジストリサービス (以下、JPRS)が管理しており、JPRSの窓口の代理店業務を行っているのが「指定事業者」というわけです。 よくレンタルサーバー運営会社がJPRS社の指定事業者になり、ドメイン取得とサーバーの販売を行われています。GMOインターネット社が運営する「お名前ドットコム」が有名です。 しかしながらインターネット黎明期にはたくさんの業者がJPRSの指定事業者となり、サーバーの販売を行ってきましたが、月日が立ち、すべての指定事業者が未だ健全経営というわけではなさそうです。もちろん連絡のつかない指定事業者も増えています。
指定事業者は倒産か、行方不明か
「S社」の公式ホームページを見たところ、一見運営をしているように見えるのですが、新規契約ボタンを押すと、「現在新規の契約は停止しております」のメッセージ。
ホームページの会社概要には電話番号・ファックス番号が書かれているのですが、電話を掛けようとすると、「この電話番号は現在使われておりません」のアナウンス。
もっと深く情報を調べてみると、1年前に「事務所移転のお知らせ」が見つかり、電話・FAX番号が変更になった旨が書かれていました。(会社概要に書いとけよ)
番号を調べるとコワーキングオフィスの共通番号であり「S社」は事業縮小をしていたようです。FAXを送っても無駄でしょうが、念の為事情を書いたクライアントと弊社連名のFAXを送ります。
1ヶ月近く不通でJPRSに直接問い合わせる
JPRSは一般のドメイン利用者からの問い合わせも受け付けてくれます。
お問い合わせ窓口より、指定事業者「S社」より連絡が無いこと、指定事業者業務が通常通り行われていない旨とドメインの権利について変更ができるかを伺いました。
すると翌日には下記の返答をいただきました。
お問合せいただきましてありがとうございます。
ドメイン名「____________.JP」につきまして、○月○日に指定事業者変更の申請がされていることを確認いたしました。
当社より、B社様へ適切に対応するようにご連絡いたしますので、対応までもうしばらくお待ち頂くようお願いいたします。
なお、登録者様にご連絡がなく申請が”不承認”となった場合は、恐れ入りますが当社へご連絡して頂くようお願いいたします。
JPRSがS社に連絡をしていただけました。指定事業者はJPRSが管轄しているドメインの代理店に当たりますので、こういった場合はJPRSから連絡を取っていただくのが良さそうです。
注意喚起や業務の正当性を追求していただけます。
3日ほど経つと、無事に転出が承認され、弊社が利用するレジストラにドメインの移管が完了しました。
ちなみに解決のお返事には下記の様にありますが、
単純に連絡がつかない場合のみでしたら、問題ございませんが、ご登録者様と 指定事業者との契約内容などに基づき、希望する申請が行えない場合には、 連絡をお取次ぎしても希望の申請ができない場合がございますのでご注意くだ さい。
ちなみにJPRSにはもっと複雑な「指定事業者倒産」「レンタルサーバ会社の倒産」「ドメイン管理者行方不明」などの事件でもお世話になっており連絡の中継ぎだけでなく指定事業者照会も行なっていただけます。別件のコラムでも言及していますのでご参照ください。
JPドメインについてのトラブルは日本語が通じるJPRSの存在がありがたいです。
(gTLDはそうは行かない)
.jpドメインが転出できない時のまとめ
ということで、A社B社間の契約が優先であり、B社が正しく業務を遂行している場合については、やはり当事者同士で解決が必要のようです。
レンタルサーバ会社も価格競争が起こりやすく、小さな会社は辛い時代かもしれません。
しかし、契約者自身がレンタルサーバー会社の健全性を調べることも、自己防衛のためには必要です。
そしてJPRS社から「ドメイン名の登録情報は常に最新としていただかないとお願いの取り次ぎが行えない場合がございます。」とのことですので、もしもの時のためにドメインに関わる情報、連絡先などは常に最新のものにしておきましょう。
JPRSさま、ありがとうございました。
1999年創業、創業20数年のホームページ制作&Webシステム制作会社。滋賀県のみならず、北は秋田、南は鹿児島まで広い地域でお客様がいます。デザインからシステム、コンサルティングや補助金のご相談までお任せください。認定DXアドバイザー在籍。